慶應義塾創立150年記念 未来をひらく福澤諭吉展   東京国立博物館 表慶館・本館特別2室 

2009年1月10日(土)〜3月8日(日) 
主 催 東京国立博物館慶應義塾フジサンケイグループ(主管:産経新聞社)


章立てと出品物の繋がりが良くわからなかったので東博のHPでおさらいする。下記の通り。

第1部 あゆみだす身体
 「身体」をすべての基本と考えた福澤。その身体観にそった日常生活を再現します。
第2部 かたりあう人間(じんかん)
 男女、家族、そして市民的な社交。新しい社会をつくる「人間交際(society)」の思想と実践を紹介します。
第3部 ふかめゆく智徳
 「独立自尊」の個人を育てるための教育活動を、福澤自身の知の形成とともにご覧いただきます。
第4部 きりひらく実業
 一国の独立の基礎として奨励した「実業」。福澤門下生の地方での奮闘にも光をあてます。
第5部 わかちあう公
 演説の創始、『時事新報』の創刊など、新しいメディアをとおした活動を解明します。
第6部 ひろげゆく世界
 海外体験やアジアへの視点など、国際社会への取り組みを検証します。
第7部 たしかめる共感 福澤門下生による美術コレクション
 福澤に学んだ門下生らが収集した美術コレクションのほか、慶應義塾ゆかりの名品を展示します。


私自身は、しかし、章立てについては、どうでもよろしかった。
変な作品が出ていないかという期待はかなえられ、かなり珍しいものを見つけて悦にいった。
大熊氏廣と鈴木長吉合作の「灯台」。すごいでしょう。象徴としての福沢諭吉とその表象。面白い問題である。


和田英作のステンドグラスも3種類出ており、関係者と話し合いながらモティーフを少しづつ変えていったことが分かり面白い。
第1案が間接的、象徴的(光で表現)なのに対して、採用の第3案では、擬人モティーフ(女神)が出現している。


その他、慶応出身の実業家が旧蔵していた古美術品の展示など。

秋草や赤とんぼなどを線刻でのびのび描いた例の壷はすばらしかった。でもあれ、本当に平安時代のものなのか。あまりにも生き生きしているので、わからなくなる。



会場にはおじさん、こどもさんを連れた親が目立った。泣き叫ぶ幼いお嬢さんを連れて退場するお父さん。和田先生は字が上手だね、と幼稚舎関係者の自筆文章についてお母さんに感想を述べる子供もいた。えらい。しかし、この展示は子供にはあまり面白くないんではないか。