演じられた近代 <国民の身体とパフォーマンス> 兵藤裕巳 岩波書店 2005

演じられた近代―“国民”の身体とパフォーマンス

近代の美術を制度史的に語った佐藤道信氏の著作は説得力があり面白かった。
作品の美学的な評価にあまり拘泥せずに、幕末明治の国家創世期に制度として立ち上がった美術、という視点が一貫していてブレないので主観的なつっこみを入れる余地がないことが一因だろうかと思う。
この著作も文脈に共通したものを感じる。主観ですが。切り口は似たようなものであっても主題によって現象が違うからそれぞれに面白いのである。江戸から明治の変動はかように興味深い。
黙阿弥の音楽的な魅力にとんだ戯曲作りから明治に入りリアリティに重心が移った演劇改良にまず焦点をあてて、「国民」の誕生とパラレルに変化していく演劇を追いながら、さて結論をどこに持っていくのでしょう、まだ途中までしか読んでいないのであった。


最近金ちゃんが明らかに太った。ヒブナのくせにタナゴのような体型に。実は本当に金魚だったのか?もしかすると大変な突然変異かつ貴重種かもしれない。これから赤いタナゴになるとか。親ばかか?