五百城文哉展 東京ステーションギャラリー
8月28日まで。
見たかった五百城文哉の作品が一挙に見られた。
出来れば3月頃見たかったのだが。
会場は、日光を題材に水彩で描いた晩年のもの、
日光に落ち着く前後の、風景画や肖像画、
水彩による植物画、の3つに構成されている。
まず、水彩で描かれた東照宮の各所が、並々ならぬ描写実力をみせるし、
その多くが海外から買い戻されて現在国内にあるもの、ということも分かった。
彼の水彩は当時日光に避暑に来ていた外国人が買い求め持ち帰った。
会場解説によると海外でも高く評価されたらしい。
肖像画は、輪王寺宮を描いたものが印象的。
それから農家の娘を描いたもの。手紙を読む農家の娘。
「収穫」という水彩作品は、浅井忠の同名作品と比べると楽しい。
しかし私にとってメインはやはり、その独特の細密植物風景画。
《百花屏風》水戸市立博物館蔵
《御花畑図》個人蔵 1903(明治36)年頃
《晃嶺群芳之図》水戸市立博物館蔵
もちろん《高山植物写生図》94点も出品されており、見応えのある
展覧会だった。