歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎  サントリー美術館

2010年11月3日(水・祝)〜12月19日(日)

なにやらEUが、ダン・フレイヴンとビル・ヴィオラのネオンの作品を「美術品」と認めない決定を下したそうだ。つまりそうなると、イギリスの画廊やオークションハウスは輸入するのに関税をフルで払わないとならないとか。しかし、フルでネオン管の金額で関税払ったほうが、美術品の関税より安くないのかな。誰が損するのかよく分からない。あとでよく読んでみよう。
http://www.theartnewspaper.com/articles/Flavin+and+Viola+light+works+ruled+%E2%80%9Cnot+art%E2%80%9D/22069


例によって最終日の旅。プロデューサーあるいはディレクターとしての蔦屋重三郎に焦点をあてた展覧会。浮世絵展としては目新しい切り口なんではなかろうか。作品と書籍資料(黄表紙とか)が入り混じって展示されていたのが残念という人もいたが、私は特に気にならなかった。解説も一般向けに親切だった。途中、蔦屋の活動と展示されてるものの関係が不明瞭な箇所もあった気がしたし、なぜか展覧会としてのストーリーが最後にはよく分からなくなったけど、作品がそれぞれ面白かったのでこれも問題なし。出口で「ありがとうございました、さようなら」みたいなセリフの入った蔦重のバナーが下がっていて、なんかまとまった気にさせられる。切り口の明快さ、写楽歌麿などの超有名作品の威力、会場施工のゴージャスさ(かつセンスよさ)が取り揃った展覧会だった。
なにより、蔦屋の明るい商人活動に明るい希望を貰った気がしたのがこれまた個人的には収穫でした。このご時世ですからね。

その後ベジャールの「M」を見て、芸大のシンポジウムに寄って帰る。