開館15周年記念 特別展 田中一村 新たなる全貌  千葉市美術館

2010年8月21日(土)〜9月26日(日)

最終日の旅。家を出たのが遅かったので今日はこれで一日終わったようなものだ。

Tanaka Isson: The new total pictureという図録の英語タイトルがwebに出ていた。

一村については、奄美の風景を描いた画家位のことしか知らなかった。作品を見たのも1度だけだ。従って、今回の展覧会ではずいぶん色々と知識を得ることが出来た。幼少期から南画を手がけ、かなり若いころに一度ピークを見せていたことなど、大正時代の南画ブームについて意外な一面から考えさせられた。
その他、画壇に属さない画家のあり方、南画と「日本画」の距離、日本画と西洋絵画の距離、個人作家の様式確立についてなど、考え出させられることは多い。
初出作品も多数、展覧会タイトルに恥じない力の入った好企画であったと思う。解説キャプションの文言など、展覧会に向けた調査研究を踏まえた文章も良かった。
個人的には、意外にも久々に絵を見て鳥肌が立つような感動をしたので嬉しかった。「アダンの海辺」という作品です。