巨匠ピカソ 魂のポートレート サントリー美術館

10月4日(土)〜12月14日(日)

「巨匠ピカソ 魂のポートレート

 ピカソは生涯を通じて内なる心に向き合い、常に自らの人生を創作に反映させた画家でした。数多くの自画像、あるいは間接的に自己を投影した作品の数々は、ピカソ芸術の本質を表しています。本展は、ピカソ自身の魂の叫びとも言うべき自画像とその周辺の作品を、油彩画を中心とした約60点により紹介していきます。

 初期の死の影を色濃くにじませた、若きピカソの憂愁と悲しみに満ちた「青の時代」から、ピカソの人間表現の成熟期でもあったキュビスム新古典主義時代、シュルレアリスム、そして荒々しい暴力性に彩られた戦争の時代を経て、誰の想像をも超えたスケールとスピードで展開した晩年の自由な様式へといたるピカソの変化をたどります。

 自画像を中心とした作品群の表層に浮き上がってくる「自我」に注目し、どんな様式で描こうとも常に自己と対峙し、自らの存在を問い続けたピカソの内面に迫ります。

人のブログなどでこちらのサントリー美術館の評判が悪かったが、全然悪くなかったです。何をもって不満としたのだろう。もっと沢山傑作があって欲しかったのか。ひと展覧会1点でも傑作があればいいと思うのだが。展覧会の目的がたとえ傑作を見ることであったとしても、である。


例のサルタンバンクのブロンズが来ていた。パリ市美にもあるものだ。パリ市美のと違って鼻頭の着色が摩耗していた。ブロンズ作品といえばクラウスのロダン話がもはや古典という感じがするけど、ピカソのブロンズなどはどうなんだろうか。国立新美術館に来ていたどくろのブロンズはすごかった。浜田知明はこれからインスピレーションを得たに違いない。国立新美には、あと例のヤギの全身像ブロンズが来ていて嬉しかったが、サントリー美術館には猫のブロンズが来ていた。
これ、フンをする直前の猫を捉えた最高傑作である。ぬこ。