ルドンの黒 眼をとじると見えてくる異形の友人たち Bunkamuraザ・ミュージアム

7月28日(土)〜8月26日(日)

結局最終日。
岐阜県美のコレクションによる版画、木炭画を主としたルドン展。200点くらい。
岐阜県美のルドンコレクションは有名だけど、版画だけでこれだけ並ぶとは、その事に感動した。聞くところによれば岐阜県美はまた最近ルドンが入ったようで、さらにコレクションが充実することになる。ちなみに山本芳翠もまとまっている。

さて、昔近美でやったルドン展以来、ルドンの作品を堪能出来る良い展覧会だった。
解説キャプションが、同時代のフランスの社会動向や新思潮、文学者達の動きなどに触れながら丁寧にルドンの制作動機を洗い出そうとしていて、ただ並べるのではない良心的な展示だと思った。
作品がいいのでただ並べるだけでも十分だが。
キャドセンターがルドン作品を動画化しており、会場で流していた。さらにDVDも売っていた。賛否両論だろうが、私は良く出来ていると思った。しかしあれだけ想像力に訴えるルドンの作品なので、動画化するのも大した度胸だと思った。

レンブラントやブレスダンに学んだ成果や、ゴヤとの比較など、今回の展覧会で初めて意識してみた。
いつもはただただルドンの世界に埋没してしまうのだが。
いずれにせよ堪能したことでした。