美人のつくりかた 石版から始まる広告ポスター 印刷博物館

4月7日(土)〜2007年6月3日(日)

ポスター印刷の発達を美人ポスターを中心に概観する意欲的展覧会。会場挨拶パネルの「ポスターが美術品であることは確かだが、」という前置きが奥ゆかしかった。国際コンペ事情などが新鮮。また、複製製品におけるバリエーションの作り方が丹念に追われている展覧会だった。原画の油彩画をもの凄く暗い照度で展示していた。玉切れだったのだろうか、よくわからない。

広告としてのポスターとそれを印刷するのに一番適した平版印刷術は、日本ではほぼ同じ明治時代に導入、実用化されました。本展では、この「広告」と「印刷」という二つの視点で、明治末期から昭和戦前期までの広告ポスターとその原画など合わせて約160点を紹介します。

明治期に日本に導入されたポスターと平版印刷技術は、その技術と表現の可能性を互いに高めあいながら現代にいたるまでその蜜月を謳歌しています。ことに、表現の巧みさや色彩の華やかさなどから、当時より人々の目を引いてきた美人画ポスターには、最先端の印刷技術がふんだんに盛り込まれており、広告におけるポスターの重要性がうかがわれます。本展ではこの美人画ポスターを中心に、ポスター制作について、印刷技術と広告制作の二つの視点からご紹介します。