監獄の誕生-監視と処罰- フーコー

なかなか読む暇なし。
第2章「身体刑の華々しさ」
身体刑の外的存在要因とその機能、身体を通じた司法権力(その上の王権)と民衆との関係。19世紀型身体刑批判(裁判と処罰を結合させるべきでない。人間的配慮、など)は身体刑そのものに内在していたという考察。犯罪文学の発達が意味すること。
分かり易く書いてくれて助かる。叙述の仕方までドゥルーズガタリから示唆を得ていなかったのはまことに結構なことだった。それにしても1章、2章とこわい身体刑の具体的記述が続く。こわすぎてここに書けない。
原題「監視と処罰」のとおり以降も監視と処罰の考察が延々と続くがこわい身体刑の話しは幸いにしてここらで終わる。なぜならこの後に続く話は、近代の編み出す別の権力普及システムであり、権力は身体の上に「極端な残虐」という形で現れる必要がなくなるからだ。