未建築 TAKEHIKO NAGAKURA GALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)

〜2月28日

仕事の合間を切り裂き無理矢理行ってきた。http://www.a-quad.jp/main.html
結局建てられることのなかった建築のプランなりをCGで起し、それぞれ3ー5分の映像に仕上げた作品。
例えばタトリンの第3インターナショナルのモニュメント、ダンテウム(テラーニ+リンゲーリ 1938年、ムッソリーニによって頓挫させられたダンテの神曲を表した建造物)など。
長倉氏は映像を構成する際映画的手法を参照したようで、詳細に再現された建築が現実から解放されてそれぞれ建築物のideaであるかのように迫ってきて感動的だった。概念段階の建築は美しかった。やはり建築家の理想のひとつは使用されることのない建築のための建築なんだろう。
それにしても第3インターナショナルのモニュメントが「赤い」とは!現在のザンクト・ペテルブルグの街並みに割り込んだ建物はものすごく異様だった(しかも経年変化で赤の塗料が鉄錆と混じった感じのくすんだ色に変化している、ところのシミュレーション)。
それが異様なのはもちろん現実に存在していないがために違いない、建ってしまえば風景として否応なしに受け入れられていくのであろう。
そういえば上野の"bad"landmark投票みたいなのが昔あったように記憶するが、知人が菊竹氏のソフィテル東京を強く推していた。確かに。いつ見ても違和感でいやな感じ。そういうのもある。