「詩と国家――ことばと倫理の交差する場所」

先日紀伊国屋ホールで開催されたセミナーに行ってきた。菅野覚明氏の著書に関するトーク。人についていった形。倫理には暗い自分だが、横尾忠則もビックリのものすごく強烈なデザインのチラシに惹かれたというのが最大の動機だった。本のタイトルも興味を引かれた。タイトルってやはり大事だな。「L'anti-oedipeアンチ・オイディプス」「巨岩と花びら」「浜辺のアインシュタイン」「現代芸術の不満」「醜いやつらは皆殺し」「クレマスター」など、探すと名タイトルは多そうだ。
詩と国家―「かたち」としての言葉論 (シリーズ言葉と社会)

第8回マンスリーセミナー『書物復権』 「詩と国家――ことばと倫理の交差する場所」
講師 菅野覚明熊野純彦 11月30日

人はなぜ言葉を発するのか? 実用の観点を抜け出て言葉の本源的な意味を問うことは、現実の深い手ごたえに接した経験をことばに表す「詩」の意味を問うことにつながります。和辻哲郎の表現論と対峙しつつ「かたち」としての言葉を論じた菅野覚明『詩と国家』の刊行を受けて、詩とは何か、詩と哲学はどう交わるか、詩と国家の関係とは、など、日本と西洋の倫理思想史を専門とする二人ならではの観点から縦横に語ります。