韓国国立現代美術館 the national museum of contemporary art, korea

日本で言えば、吹田にあった頃の国立国際美術館のようなロケーション。
都心からだいぶ外れた大規模な公園の中にあって、行くのが不便。

かなり大組織で学芸スタッフだけで33人いるそうだ。
他の場所でも感じたが、美術館にたくさんの子供が訪れている。お母さんと一緒に。
韓国は美術教育、しかも現代を含めた教育にかなり力を入れているようで、教養教育の一環として美術館が身近な実践の場となっている印象を受けた。
10年後には日本は大きく差をつけられます。

エントランスにナム・ジュン・パイク五重塔的巨大モニターインスタレーションあり。
すごい迫力だが、これからブラウン管や真空管が生産されなくなる中、メンテはどうなるのかと人ごとながら心配だった。

8月13日から「韓国美術の100年」という大規模かつ野心的な展覧会が始まる。
韓国近代絵画は、日本の受容ぬきには語れないため、このような展覧会は韓国がやる気にならなければ永遠にあり得ない展覧会だったのである。戦後60年にして初めての試み。
現代美術館であるため、20世紀初頭洋画のセクションは館長自らと、ゲストキュレーターが受け持っていた。館長さんは小学校4年まで日本語教育を受けていたそうだ。
コランの作品は日本から借りていたが、黒田清輝の作品は出品されていなかった。展覧会を実際目にすると、日本のどこかが貸してくれれば良かったのに、と残念に思った。
彼らも残念に思っているようだった。

このような展覧会のカタログこそ、世界の人がアクセスできるように英訳つけるべき。
しかし、そもそもまだ13日の段階でカタログは出来ていなかった。
聞いてみたらオールハングルだそうだ。
英訳は1年後ぐらいには出す予定があるといっていたがどうだろう。
是非出して欲しいものだ。