なぜ赤ちゃんはかわいいか

てっきりかわいいことによって親に育てる気を起こさせる、という
大自然の妙理が働いているからだと思っていた。

ライオンでさえ、草食動物の幼児をかわいいと感じるらしいと
子供のころ読んだマイライフシリーズに書かれていた。
かわいいことによって身を守っているということになる。


しかし「それだとなぜかわいいか、の説明になってないですよ。」と指摘される。
確かにねえ。「かわいいことによって〜」という発想は、目的の推測にはなり得ているけど、
「かわいい」ということが実在している謎については触れられてないですね。

親キツネや親猫などは、巣を脅かされると心配のあまり赤ちゃんを食べてしまうことがある。
ハムスターなどは、脅されなくても子供を食べるそうです。
かわいい、とはおいしそう、のカモフラージュなのか?
幼さに対する時の一連の反応は、食欲の別形態?
こうなってくるともはや、なぜかわいいと「感じるのか」という問題にすり替わっている。
かわいいとは、感じ方の問題か?
美と崇高についての考察のように、感性領域の問題?


こういった説明は曖昧なので、生物学的に「本能」とか
「遺伝子戦略」などの文脈を採用されると
万事すっきりするのだが、袋小路的回答ではある。
なんで戦略に「かわいい」が採用されたのか、と突っ込まれると
困るからである。
こういうときに哲学的素養が必要なんでしょうか。