植物記載学 牧野富太郎 大日本博物学会 1913

牧野富太郎の植物学講義中の植物記載学についての講義録。
出版者の序文を見ると、当時会員が3400人くらいに達していたようで、小、中学校の教員や、師範学校の学生などが続々と入会していたようである。大正初期だから、人々が日本国土に地誌的な関心を寄せていた流れの一端か。植物画の描き方について、「蒔絵筆を使う場合、」などと実際的な記述が親切。牧野は植物画を描く際、ペンでなく細密な筆を使用していたようだが、そこがとても日本的だ。