2005-01-08 吉田健一『金沢』 book 昨日受けたメールで詩人が吉田健一の『金沢』のことに触れていた。 文体と長さに苦言を呈しておられたが、あれはあれでいいのでは。 長いことや、突然出てくるベルクソンのことなど些末なことですから、 しばらくすれば記憶から飛ぶでしょう。 イメージだけが残る。 主人公が覗く酒器の内側の美とか、いい女の雰囲気とか。のらくら文体はそれに一役かっている。 あ、これ『酒宴』の方だったか。 金沢に行って酒が飲みたくなります。もしくは金沢に隠れ家を持ちたくなる。