BIOMBO/屏風 日本の美 サントリー美術館

2007年9月1日(土)〜10月21日(日)

初めて東京ミッドタウンエリアに足を踏み入れた。なるほど六本木ヒルズエリアとは差別化を図ろうとしている。しかし一歩引いてみれば同じか。建物と建物をつなぐ梁の屋根がポツダム広場のソニーセンターの広場と似た感じ。


サントリー美術館を興味深く拝見した。木と和紙の使いが感じ良かった。しかし展示はやりにくいのでは。現に順路が分かりづらい。章毎に見ていたはずがいつの間にやら逆方向に。
いつも思うが屏風、巻物の場合右から左に見る事は必定だから、時計廻りにせざるを得ない順路部分が生じるとつらいものがある。

とはいえ、全体の量もほどよく(出品総数は多いが、一時に展示出来る量は限られているので頻繁に展示替えされるスケジュール。)、ゆったりと屏風の世界を堪能した。

なんといってもホットなのは、ケルン東洋美術館、メトロポリタン、クリーヴランド、日本に分散された元ふすま絵であるところの祇園祭礼、賀茂競馬図屏風を並べるという試み。もしも(元は一連という)T氏の説が正しければ、一同に介すのは一体何百年振りなのだろう。しかしT氏説は内覧会の時に何人かから疑問が呈されたそうだ。とは、たまたま翌日別件で会ったT氏の話。

サントリーボストン美術館が持つ松下麝香猫図屏風が一双として並べられていたのも目に楽しい、しかし滅多になさそうな展示だった。
左隻に描かれているメス麝香猫を、右隻に描かれているオス麝香猫が流し目で見ているという趣向。雄の隣に若いのもいる。


その他サントリー美の入っている商業施設をぶらぶらして回った。防衛庁あともかわったなあ。
近くに事務所を構える某建築家が、これまた近くに出来た屋台風居酒屋で「大漁」など威勢の良い昇旗のもと、中堅ぽいお仲間と首席を楽しんでいた。