職人

熱下がらず。家の人間は数日前からメキシコに行ってしまった。今頃はキューバサルサなどを踊っていることであろう。咳をしてもひとりとはこのことだ。
テレビで技能五輪で活躍した若者たちの特集をしていた。心技体のバランスを大切にしていることが分かり感心する。職人といえばバウハウス。1919年から1926年の間職人という名の下でバウハウスに暮らした若者たちが受けた教育のことを具体的に考えてみる。すると変な人と思っていたイッテンの体操のことなどがなんとなく肯定的に捉えられるのであった。
彼らは創造性を延ばす教育を最初に受けているがそれは素材や形態の研究から始まる。そうして考え出した実用品はやがて大量生産向けのプロトタイプとして位置づけられるのだが、そのプロトタイプが、ブツとしての価値から設計図あるいはデザインとしてのコンセプトに価値の比重が置かれるようになった過程が具体的に知りたいものだ。グロピウスが手仕事を重視していた頃の学生たちが全員割り切って自分たちをデザイナーと考えていたとは到底信じられないことだ。